theorem interview(Vo&Gt ノリオカワタル)

2019年4月24日に1stアルバムをリリースするtheoremのヴォーカリスト、ノリオカワタルに一問一答形式でのインタビューをしました。

 

 

_ギタリスト明和が亡くなって、思った事とか教えてください。

 

 

一応知らない人のために説明すると 2016年の5月にメンバーである明和がこの世を去った。 当時を思い返すと、予兆なんて何もなかったから初めてそれを聞いた時は目の前が真っ白になって、目を覚ます度それが夢である事を願った。最終的になぜ彼がいなくなったのか俺らは知らない。家族とのことかもしれない、彼女との結婚だったかもしれない、仕事かもしれない、友達やバンドが原因だったかもしれない。多分、全部だったんだろうと思う。 死ぬ人の気持ちなんて分からない、俺もずっとそう思ってた。けど、人間は過度のストレスを受け続けると逃げ出すという選択肢が見えなくなるんじゃないかな。休む・人との付き合いをやめる・さぼる・退職する・寝る・周りに相談する 、元気なうちはそれがまだ見えるけど、疲れれば疲れるほどそれができなくなってくる。真面目な人ほど頑張りすぎてしまうし、親に心配をかけたくない・先輩や同僚はもっと頑張っている・こんなに忙しいのに休めるわけがない・もっと辛い人はいくらでもいる・メンバーに迷惑をかけたくない・まだ大丈夫・もう少し頑張れる…。そうこうするうちに疲れや不安は思考力を奪い、視界を暗くし、大切な人の声も届かず、狭い狭い視野の中でしか物事を考えられなくなってしまう。 真面目さや責任感、人への配慮など、本来報われるべき性格や感情が死に向かうのって残酷だ。なぜあのとき話を聞いてあげられなかったのか、もっとこうしておけばよかったという後悔がないことはない。一方で、自分の体は自分で守らないといけないし、周りの友だちや家族、会社や恋人はいちいちその人が本当に大丈夫かなんて考えてはくれない。自分で注意しないといけないし、全部我慢して体も壊して仕事をしたとしても誰も感謝してくれないし、責任も取ってくれない。他人に頼らず、運命は自分で舵を取らなければいけない。人って自分は忙しい、時間がないアピールするのが好きで、この仕事は俺がいないと回らない俺しかできない替えがきかないって思いこんでる。けどそうじゃない。仕事でのポジションなんていくらでも替えがきくもの。むしろ替えがきかないのは普段俺らがおざなりにしてるすぐ近くにいる身近な人たちとの関係。あなたは誰かの息子であり娘であり誰かの父親であり母親でもある。誰かの夫や妻であり兄弟や姉妹でもある。誰かの恋人であり誰かの友達でもある。これは絶対に替えがきかない。そしてあなたの命は誰にも代えられないし失ったら二度と戻ってこない。当たり前の話だ。5年後10年後、みんなで笑っている姿を想像して欲しい。大切な人たちと、一緒にこれからの道を歩むため犠牲にしてはならないもののことを忘れないでほしい。明和さんが死んだあの日、通夜と葬式に駆けつけてくれる友がいたこと、来れなくても連絡をくれたりSNSに思いを綴ってくれてた人がいたことに心底救われた。明和さんの家族や親せきもとにかく驚いてたし感謝していた。バンド=うるさくてただ楽器を演奏してるってわけじゃない。人の愛し方も含めて、生活に密接してることに気づいてもらうことができた。みんなのおかげでした。あの時はありがとう。

 

 

_音楽をはじめたキッカケは?

 

 

俺たちの音楽的ルーツは大きく分けて2つ。所謂ロッキオン発信の90年代00年代の洋楽ロック。もう1つがnumber girlがきっかけとなって、日本のアンダーグラウンド、ライブハウス地下音楽に目覚めるようになった。
洋楽ロックは、
oasis,radiohead,travis,coldplay,U2,the stone roses,the verve,
primal scream,stereophonics,the charlatans,mansun,idlewild,
manic street preachers,six by seven,my bloody valentine,
the jesus and mary chain,the smashing pumpkins,jellyfish,
the frank&walters,sparklehorse,spiritualized,weezer,
nirvana,pixies,swervedriver,elastica,toploader,
the electric soft parade,kent,longpigs,jj72,ash,
ryan adams,spearmint,the strokes,
the libertines,the music,the white stripes,the coral,the cribs,
razorlight,the ordinaryboys,the rapture,paloalto,mew,!!!,
clearlake,my vitriol,22-20s,keane,abandoned pool,haven,elbow,
the cooper temple clause,longwave,the radio dept.,saybia,buffseeds,
the futureheads,british sea power,long view,the velvet teen,,,,,
わかる人にはわかると思う。アルバイトで稼いだお金はすべて音楽につぎ込むようになって毎月のように大金を CDに注ぎ込み、学とCDの貸し借りをした。お金はいくらあっても足りなかったし、聴きたくても聴けない音楽が山のようにあったから情熱が冷めることもなかった。この時代がなければ絶対に今音楽を続けていなかったし、ここで育てた音楽へのピュアな愛情がいまだに俺らを支える土台になっている。
高校生になってエレキギターを手にし、バンドをやるようになって、ライブハウスにライブを見に行くようになってから聴く音楽が変わって、地下の暗くて薄汚れた雰囲気とそこにいるタバコ吸いまくりの怖そうな人たちに憧れるようになった。「もしかすると自分にもできるかもしれない」と想像することで、バンド編成の歪んだギターと激しいシャウトの良さが分かるようになったのが大きい。
number girl,bloodthirsty butchers,eastern youth,cowpers,spiralchord,200mph,
lostage,naht,envy,toe,there is a light that never goes out,bluebeard,Z,as meias,
kulara,nine days wonder,joy,man friday,bonescratch,the carnival of dark-split,
キウイロール,discharming man,my chord,the sun,discotortion,flash light experience,
balloons,dip leg,nitro mega prayer,first day action,lite,the shuwa,up and coming,
fluid,yarmulke,killie,heaven in her arms,the north end,sewi,bed,folio,sora,
forget me not,akutagawa,what ever film,tg.atlas,malegoat,custom noise,
wasted breed,low-pass,シゼンカイノオキテ,,,,
これらのバンドが洋楽至上主義だった俺らの価値観を頭のてっぺんからつま先まで変えてくれた。バンドはただ演奏するだけじゃなくて、レーベルを立ち上げて物を売ったり、ジンを作って想いを文章にしたり、アートワークにこだわったり、ライブやツアーの手伝いをして活動を学んだり、ライブハウスではなく公民館やスタジオでライブをしたり、同世代だけで企画をしたり、各自が主体となってやりたいことをやっている。しかも観客とバンド同士が普通に会話をしている!音源もチケット代も値段がめちゃくちゃ安い!とにかく全てが衝撃的だった。それぞれのバンドに尊敬の眼差しを持ちながら、人とは違うスタイルで表現している姿に魅了されていった。その後、aieの中道さんがやってた小岩DISCOにデモを取り扱ってもらったり、そこからネットを通じてdocument not foundが企画に呼んでくれたりして世界が広がっていった。
勘違いしてほしくないのは、俺がこれらのバンド名をいっぱいあげるのは自分の知ってることをひけらかしたいわけじゃないから。1つでもひっかかって興味を持って俺らのアルバムを聴いてくれる人がいればいいと思ってこのインタビュー記事を作ってる。おっさんが若い子に「これぐらい知ってなきゃ」とか言うのは論外。知識と教養は別物。俺らの周りにはあまりいないけど、例えば所持してるレコードの枚数とかいかにマニアックなバンドを知ってるかとかハードコアの語源とかに重きを置いてる人っているやん。歴史をきちんと受け継いで人に伝えることは大事だと認識してるけど、一番大事なのは曲がかっこいいかダサいか。いろんな音楽を聴くことでかっこいい音楽が作れるかっていうとそうじゃない。それってただの豆知識でしょ。むしろそのせいでその人たちの可能性を狭めてるとさえ思う。豆知識を詰め込んだって無駄。本当に大事なのは自分の耳で自分の身体で聴いたり体験したりした上で自分の考えや意志を持つこと。かっこいい基準ダサい基準を確立すること。何なら、そもそも音楽云々じゃなくて毎日の生活や身についてる価値観にこそ音に表れてくるものだと思ってる。だから自分の置かれた環境で人間らしく生きて、その上で音楽的ルーツを大事にしてほしい。人におすすめ教えて下さいって聞いて聴くんじゃなくて、自分で好きになって潜って求めて辿りついて聴いてほしい。学がネット上でナード感のあるやつ嫌いとか言うてんのもそういうこと。 結局、知識しか持ってないインディー至上主義のやつと話しててもおもんないし、鬱陶しい、冗談が通じない、すぐ真に受ける。常にユーモアを持っていたい。

 

 

_セオレムの皆も30代になったと思うけど、年齢を重ねて変化したことはある?

 

 

少なくても俺は今はもうプライドなんてものはないかな。ないというか、あるけど本当は必要ないし捨てたいと思っている。プライドではなくて美意識を持っていたい。自分が美しいと思うこと、大切だと思うことを守る戦いのこと。大切だと思える軸を持つこと。大切なものを踏みつけられたとき、否定されてたとき、「まあいいか」で済まさない軸を持っていたいと思う。10年前はプライドとか自尊心とかめちゃくちゃあったと思う。小さいコミュニティの中で存在感のあるバンドでいたいとか俺らが一番かっこいいやろとか憧れのバンドと肩を並べて活動していきたい負けたくないって思ってやってた。けどそんなものはもうぐっちゃぐちゃに潰された。かっこいいバンドがたくさんいて、自分たちは良いライブができなくて、とっくに追い越されてるってことに気づいた。このバンドは何もないということに気づいた。多分、自分に自信がなかったんだと思う。その頃に対バンした年下のmother,ピアノガール,tricotとかのライブを見て打ちのめされたのを覚えてる。敵わないんだって認めないといけない。降参。当時、太宰治の黄金風景って作品で描かれている「負けた。これは、いいことだ。そうなければ、いけないのだ。彼らの勝利は、また私の明日の出発にも光を与える。」という一節に自分を重ね合わせていたのを思い出す。だから年下のバンドに対してはちょっと構えて様子を伺いつつも、かっこよかったら早めに認めて降参しようって俺は思ってる。同い年となるとやっぱりちょっと複雑で嫉妬してしまうけど。同じ年に男として生まれて同じ条件で生きてきて差を見せつけられた時の悔しさや競争心は持っておくべき。向上心は悔しさから、人との比較の中から生まれるものだと思うから。まあとにかく今はプライドをなくすことでラクになれた。そしたら自然と自信もつくようになった。だから若返りたいとは思わないし、年もとりたくないし今がベスト。流行とか世間とか周りに流されずに自分の美意識をちゃんと守りたいという感覚さえ持っていたら、他人がつくったものを見たり聴いたりした時に、悪いところ見つけてケナすんじゃなくて、その対象の良い部分を見つけようとすることができるんじゃないかな。

 

 

_生活してる上で何に影響を受けてる?

 

 

小説、たまに映画、ブログ、インタビュー記事等に大きなパワーをいただいている。物を作る上で、心を揺さぶる作品や文章に触れることはとても有意義なことだし、それを見て何を感じたかを誰かと共有することも楽しいし、自分だけの孤独世界に浸る時間はさらに大事。音楽って良くも悪くもフィルターがかかって伝わりづらいから、もっと直接的に自分の考えが詰まった、価値観を投影した作品を好んでいる。SNSだとtwitterのあたそさんのツイートが特に好き。本も初版で買って読んだ。面白い文章を書く人と美しい文章を書く人につまらない人はいないと思っている。住石さん、ハイテンションなブログ早く復活してくれ。

 

 

_最近音楽は何聴いてる?

 

 

メインストリームど真ん中の新譜ばかり聴いてる。
ariana grande,billie eilish,kehlani,solange,sza,khalid,21 savage,post malone,future,
travis scott,migos,kanye west,drake,childish gambino,tyler the creator,lil uzi vert,
xxxtentacion,lil wayne,juice wrld,playboi carti,calvin harris,88rising,sophie,yves tumor,
lana del rey,the 1975,the xx,japanese breakfast,,,
単純に今世界で流行ってるチャートを追いかけてるだけだから情報収集も難しくないし、毎日のように刺激的な音楽が出てくるから飽きない。ずっとフェス童貞だったけどサマソニにも遊びにいくようになった。今となっては世界中で人気が爆発しているデュア・リパ(2017)、ビリー・アイリッシュ(2018)のライブが見れたのは本当にラッキーだった。どちらも最高にイカしてた。一人で思い立ったら車ですぐ行けて当日券で入れてびっくりするくらい人がガラガラでとにかく最高のフェス体験だった。個人的な好みなので、もちろんバンドには一切消化されていない。日本のだと、twitterで流れてくるバンドだけチェックしてるような感じ。最近だとアジカンの後藤(私にとって芸能人なので呼び捨て)が主催してるAPPLE VINEGARにノミネートされている作品は全部聴いた。

 

 

_今のサウンドにいきついた経緯は?

 

 

基本的には学主導のバンドなので、学がやりたいって言ってはじめて形になることが多い。学はB型だから自分が気に入ったことじゃないとやらない性格。俺とか津田さんがこれどう?って言っても無視して進めることも多い。最高のバランスだ。
サウンドの変化については、「こうすれば気に入ってもらえる」というようなことを極力考えないようにしたことが影響してるんじゃないかな。いわゆる激情っぽいと思われている音像からどうやって自分たちが離れていくかを考えて、それで出てきたのが変拍子のないオーソドックスな展開に歌を乗せたシンプルなサウンド。それはすなわち俺と学が中学から聴いてきた、ストレートなロックン・ロールのことだった。複雑な展開もなければ、特殊なコード進行もない。自分達と向き合った経緯があったから、シンプルであってもオリジナリティのあるサウンドになると確信していたし、そこに疑問を持つことはなかった。シロップ16gとかアートスクールに憧れてバンド始めましたって奴らが「アートスクールみたいだね」って言われて喜んでいる様って高校生までが限界じゃない?ロックスターに憧れて形式だけ真似してるんじゃなくて、これまで過ごした経験の点と点が繋がってこのサウンドに行き着いたんだと思う。もっと言うと、新しい音楽を作ろうなんて思ったことはないし、オリジナルなんてものはないし、自分が飽きずに続けていける音を追及すべき。曲調が変わってから、「前の方が良かった」「もっといろんな音楽聴いた方がいいよ」 なんていう人もいたけれど 、そんなことバカ正直に聞いてたらもっとダメになってた。若い奴にガチで説教してくる大人の話なんて聞かなくていいよ。人の意見や話はあくまでそこからヒントだけもらってかえればいいわけで、その人から直接何かを教わる必要なんてないと思う。異なる意見があればまずは自分の器の大きさを用意して、その考えを否定することなく認めることもなく、内なる声と対話をする。あとは自分で決めればいい。このバンドと対バンした、あの人と一緒に飲んでめっちゃ勉強になった、とかいって必死になってる奴らはサブい。

 

 

_京都の音楽シーンに対してどんな考えがある?

 

 

個人的に以前に比べてライブハウスに行く機会が減ったということもあって、今の京都の現状というものを把握できていないし、語れる立場にはいない。俺らが大学生で精力的に活動していた頃以前は、
up and coming,naiad,not2belikesomeone,burningsign,fluid,
bed,doppo,yarmulke,lainy j groove,low-pass,custom noise,
スーパーノア,nim,jizue
といったバンドが生み出す京都独特の雰囲気はあったのかな。ただ、それぞれのバンドが連帯意識を持ってやってるかというとそうではなくて、京都の中でいくつかのシーンが細分化しているイメージだった。だからうねりとして全体で大きくなるというよりは、みんな意識はしつつも個別でやってた印象。まあけど刺激的で恵まれてたんだろうなって今は思える。theoremに関しては、whoopee’sの山田さん金澤さんだったり、夜音舎の頓宮さん、sewiの河野さんとの出会いがあって少しずつ京都のシーンに混ぜていってもらえた。なんで混ぜてもらえたかっていうと、若い割に音楽も知ってて珍しがってくれたのもあるやろうけど、なんやかんやで酒と打ち上げ。最近のライブハウス事情は分からないけど、俺らは酒のおかげでつながったバンドって多い。特にバンド初期は。学生で車もなくて、帰りのタクシー代もないから朝までライブハウスで打ち上げするのが当たり前だった。てか先輩より先に帰るとかなめすぎ。いまの時代古臭い考えなんやろうけど、そうすることでしか築けない関係がかつてあったのは間違いない。音楽で出会った人とは音楽の話ししかしない、そうじゃなくてそれ以外のこと生き方や武勇伝どうでもいいことも含めて語り合って、腹抱えるくらい笑って、時には喧嘩して、そんな夜を越えて初めて生まれる感情があるということを伝えておく。最終的な人生の質は、その人となにを話すことができるかで決まる。theoremが京都シーンに何らかの影響を与えたかどうかはわからないけど、同世代の人たちには影響を与えたと思う。 俺らが好きなバンドを集めて企画して、普段はエルレしか聴かないような子がめちゃくちゃかっこいいって言ってくれたりとか何らかのキッカケを与えることはできてたんじゃないかな。海外のハードコアやマスロックのバンドとやる機会もあったから、それがキッカケでアンダーグラウンドの音楽にはまってくれた友達もいた。激情と呼ばれるジャンルも俺ら周りでは浸透してきた感覚もあって、けどだからこそそれとはまた違った表現を求めるようになってしまうんだけど。

 

 

_ライブ中にどんな事考えている?

 

 

最初の頃は「どんなもんじゃい!」精神でやってたけど、今は自分らと見てる人にとって笑える要素があればそれでいいかなって思ってる。来てくれたお客さんが楽しんでくれたら嬉しいです。俺と学が演奏中に肩組み合ったりだとか背中同士を合わせて自分達に酔ってたりだとか南條にギターソロの時に前に出てもらうだとか。見てる人が面白がってくれたら十分。今は演奏力とか歌唱力で唸らせるのは諦めてる。これは昔から好きだったイギリスのリバティーンズの影響からきてる。ロックバンドにしか出せない男のロマンがあって破天荒でナルシストで音程外れてるけど刹那の輝きと崩れてしまうギリギリの切なさみたいなあの感覚、そしてルックスが良い、ストーリーもある。俺はそういうバンドが好き。まあ演奏的にもキャラ的にも全て津田さんがいないと成り立たないわけやけど。近くのバンドでいうと裸体のメンバー愛感じる演出とかペーターとミッチーの関係性とか”裸体ちゃんとやれ”の写真とかは面白くていつも見てる。フジロックの「あの頃の僕には」の動画めちゃくちゃ良かったな。その時々によって伝えたいこと表現したいことは変わるだろうけど、根本的には俺らの放つ表現によって受け取った人の心が動いて次の行動に移してくれることで、theoremの置かれてる状況が今よりも良いものになればそれが一番。見てる人に楽しんでもらいたいってスタンスも最初から思ってたわけじゃなくて、てか最初からそんなんだったらキモいし、これまで他の色んなバンドのやり方見せ方に衝撃を受けて憧れてそれを見た上で俺らはこうするんだって決めた過程がある。全部、これまでの経験から影響を受けている自分がいてその佇まいがオリジナルに見えてくればいいくらいに思ってやればいいし、そうやって活動をしていく中で、これはサブいな気に入らないなというのを排除したりこれは使えるというものをミックスしていくもの。今回のアルバムのジャケットにしてもMVにしてもそう。あえてジャケットはダサくしてるし、MVも意図があってああしたわけだから。第一の矢に対するカウンターでしかない。それだったら振り切った表現の方が面白いと思った。バンドを通じて自分たちが生活する上で考えたことや生き方を表現しないといけないし、そうでないとやる意味はないし、だから自分と向き合って、嘘なく好きだからやってるっていう境地に自分を持っていかないと長く続けられないんじゃないかな。

 

 

_今後の展開や活動について教えてください。

 

 

周りの人の役に立ちたい笑 綺麗事に聞こえるだろうけど、明和さんが死んだ時に救ってもらった経験があるから言える。些細なことであっても、個人が人を想って行動することの力がとてつもなく大きいものなんだって、この歳になって実感してる。もう10年以上もバンドをしてるから、いつまでやるのかは分からない。このインタビュー記事も次はないと思って作ってる。これを読んでくれた全員に伝わるなんて思ってないし、そんなこと確率的にあり得ないでしょう。けど、どこかにビビッときてなんかやってみようっていう人がほんの一部でも出てきたらすごいことだから。この記事を100人の人が読んだとして、99人はただの評論家で何も感じずにスクロールして終わり。何も変わらない。奇跡的に1人は感化されて何かやると決めて動いたとする。バンドでもブログでも遊びでも何だっていい。するとその人が動くことで新しいコミュニケーションが生まれて、新しい発想が生まれて、日本経済にも効果を与えてその分野でより良い環境が生まれる。大袈裟な話に聞こえるだろうけど、こういう活力のある人が出てこないと状況は悪くなる一方だと思わない?ラップに奪われ、ユーチューバーにバカにされて、バンドをすることが今後ますます恥ずかしいことになっていく。俺はそれが嫌だ。いったい、誰がこの状況を変えられるか?あなたの周りにはそんな奴はいない。そう。だからあなたがやる。これが自覚ってやつ。覚悟を持って、自分に目覚めてほしい。俺らも明確な方向性はないけど、生きていて思ったこととか生活の変化とかを音楽活動を通じて表現していきたいと思ってる。ユーモアでもって。8曲入りのアルバム1枚出すのに10年以上かかったバンドだから次のアルバムがリリースされることはこの先もう二度とないだろうけど、あと少し続けてこの4人で表現して自分が生きやすい場所を作っていく。一人ではなく、4人で一緒に何かをやる。あなたとは違うことをやる。以上!目に余る表現、鼻につく表現があったと思いますが、意図的なものです。要は、あなたが、どう自分の才能を開花してくれるかどうか。theoremを聴いて、「俺はお前らとは違う」って人が増えることを願ってます。わからない奴は一切聴かなくていい。最後までありがとう。

 

 

▶リリースインフォ

▶全曲解説(Bassムラカミガク)

▶リリースによせて(further platonic芹澤)


release info


theorem

1,800円(+税) 品番:FTPS-61   2019/4/24(水)発売

1. C.R.A.C.K.
2. リメンバー
3. 碑銘
4. EDGE OF TOMORROW
5. 煤煙
6. Firebird
7. クロスロード
8. コースアゲイン

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